介護を行う際に必要となる精神

介護を行う際には、介護者が必ず心に留めておくべき心構えがあります。「要介護者の自己決定の尊重」「継続性の尊重」「現存能力の尊重」という点です。
第一点については、認知症の症状が出ているような要介護者の介護ではいちいち本人の意思を確かめるより、介護者が進んで介護をしていくという方が効率的になりますが、しかし、要介護者自身がどのような介護を望んでいるのか、本人の決定にゆだねる姿勢を失わないことは重要です。

第二点は、これまで自力で生活していた人が介護を受けるようになってしまった場合、その生活環境は一変してしまうことになります。要介護者はその変化を受け入れることに戸惑い、悪戦苦闘していることもあります。介護者がその状況を理解しつつ、要介護者の生活を可能な限り継続できるように配慮する必要があります。
第三点は、たとえば右腕が思うように動かないときには、右腕をリハビリテーションで無理に動かそうとするのではなく、左腕をうまく生活の場で使っていけるようにすることが大切になります。

施設での介護を申し込む際に

施設での介護を申し込もうとする場合、現状を踏まえて判断するためには幾つか観察すべきポイントがあります。見るべきところはどのような内容のサービスカリキュラムが組まれているか、職員の対応はどうかなどで、重要な判断基準になります。特にデイケアやデイサービスを利用する場合、1日の暮らし方がどのようなスケジュールで組まれているのかがポイントになります。

サービスを受けるお年寄りが疲れ果ててしまうような余裕のないカリキュラムでは、どんなにその内容が充実していても意味をもちません。たとえば食事の時間が制限され、その次に入浴、続いて工作など次から次に行動予定が制限されていると利用者の意思はどこにも反映されません。自分の時間がしっかりと持てる施設の方が居心地がいいでしょう。

こうした施設を見分けるためには、施設の説明者が設備やカリキュラムの説明にばかり集中していないかに注意してください。そこで暮らすお年寄りやサービスを利用してくれる人の姿を語ってくれる方が信用できるといえます。

介護現場を選ぶ際の注意

介護保険制度が始まって以降、介護サービスは商品と考えられるようになってきました。そのため、サービスを選ぶ場合には商品を購入する消費者の立場になって考えることも大切なことです。
まずは介護サービスの担当者が商品説明をしっかりできるのかということを確認してください。説明がうまくできない相手から商品を購入する必要はないわけです。サービスの内容やその手順についてしっかりと説明できる介護サービス提供事業者と手を組んでケアプランを考えていきたいものです。具体的に言うと、ホームヘルパーの派遣を受ける場合には、漠然とホームヘルパーがやってくることを説明されてもわからないでしょう。どのような手順で食事の介助やおむつの交換などをしてくれるのかなど、そのサービスの内容を細かく丁寧にしてくれる事業者は望ましいとえいます。
よくできている介護サービス提供事業者は車を駐車する位置から部屋の中の移動経路まできっちりと決めます。サービスマニュアルが整っている業者を選ぶようにしましょう。

介護のケアプランを考える時に

介護のケアプランを考える際には、幾つか家族に必要な心得があります。
まずは当たり前のことですが、「介護サービスを利用するのは誰であるのか、誰が介護の中心になるのか」ということをもう一度見つめ直すことです。利用者が中心にあってはじめて話は前に進んでいくのですが、家族の都合が優先されていることがありますから、注意が必要です。
続いて、家族の理解と協力関係が確保されているか、また要介護者が介護サービスを受けることを納得しているのか、要介護者の希望が明確になっているか、これらも大切です。どのような介護サービスを利用したいのか、介護サービスの具体的な中身がわからない場合にはどのような介護だったら受けてもよいのかを整理してください。
経済的な負担についてもじっくりと考えておく必要があります。資金は無尽蔵にあるわけではありませんので、この先の見通しを考えておく必要があります。お金のことはできるだけ考えたくないのが本音でしょうが、最終的にまでつきまとうことですので、最初に話し合っておきましょう。

介護を選ぶ際に検討すべきこと

在宅介護にするか、施設介護にするか、施設介護にするとしたら施設としてどこが望ましいのか、それらを判断するためには、まず対象となるお年寄りの状態をよく知らなくてはなりません。
お年寄りが入院中であれば主治医や担当の看護婦さんに状態をよく聞くことですし、お年寄りが家にいて徐々に介護が必要となってきたようであれば、かかりつけの医師に相談することが必要となります。いずれにしても、医師などに尋ねるべき内容はお年寄りの病気について、介護の仕方について、今後の生活の仕方についてです。特に病気の状況については以下に挙げる3点をしっかり確かめる必要があります。
「現在の病状について、今後の病状はどうなるのか、医学的管理は必要かどうか」「治っていたとしても再発する可能性はあるのか、ほかの病気が出ることがあるのか」「今後どのようなことに注意して生活すればいいのか」という3点です。たいていの病院では退院時指導を行っていますので、この3点を納得いくまで確かめたところで介護の方向を決めていきましょう。

老人ホームを探すにはやはり実際に足を運ぶ

私の母は半身麻痺があり、介護が必要です。
まだ、私自身が結婚する前に、母が倒れてしまった為に、私もかなり若い頃から介護してきました。

そんな私も、結婚・出産を経てきましたが、母の介護をする上で、主人の理解がない為、在宅の介護は難しいと考えました。
実家では、誰も母をみてくれる者はおらず、結局老人ホームを考えました。
その時、すでに利用していた介護保険サービス、老人ホームの短期入所などありましたが、実際に入所となると話は違います。
やはり、実際に老人ホームに足を運んでみないと分かりません。

また、介護者の対応、食事、医療面、リハビリ、レクレーション、行事、金銭面、家族との対応など。
チェックしたい項目はたくさんあります。
また、その老人ホームの口コミ、評判はやはり重要になる処です。
実際に老人ホームに見学に行くと、母である本人との愛称もあるようでした。
家族として、「ここの老人ホームがよい」のでは?、という老人ホームでも本人は嫌だという事もあります。

できれば在宅でみてあげたい思いがあります。
いい「老人ホーム」がきっとあります。

お勧めの老人ホームとは

高齢化社会が進むに連れあちこちに老人ホームが増えて来ましたが、数多く存在する老人ホームの中で特にお勧めなのが、施設内に小動物のふれあいが出来るコーナーがあったり、野菜や果物、植物を各入居者が育てられたり、散歩できる広い庭がある施設です。

最近では医療設備や温泉といった設備が整った老人ホームは当たり前なので、それ以外でも日々の楽しみとなるような設備があるところの方が、長くその施設の中で生活していくのに過ごしやすいのです。

小動物と触れ合ったり、野菜や果物、植物を育てていく事は、精神的な癒し、安らぎ、そして楽しみとなるからです。

こういった細やかなサービスを整えている老人ホームだったら、きっと経営者やスタッフも機械的でなく、こと細やかなサービスを提供してくれると思うのです。

どんなに豪華な施設でも、日々生活していく際に趣味や心の癒しとなる物がないときっとつまらないでしょう。

だからある程度清潔で快適であれば、あとは日々の生活が楽しくなるような物と囲まれて生活できる環境の整った老人ホームの方がお勧めなのでした。

おじいちゃんのもう一つのマイホーム

大好きなおじいちゃんが他界して、すでに5年が経ちますが、おじいちゃんが人生最後の5年を過ごした老人ホームの前を通る時には、いつも感謝の気持ちでいっぱいになります。

身体も頭も健常で元気だったはずのおじいちゃんがある冬、インフルエンザに罹ってしまった時から様子は一変しました。奇行が目立つようになり、とても家族の手に負えなくなってしまい、やむなく「老人ホーム」のお世話になることに。
痴呆の初期症状だったのか、それまで見せたことのない表情で怒鳴り散らすこともあったのですが、症状がうまいこと進んだのか、ホームの皆様のおかげなのか分かりませんが、会いに行くたび、穏やかないつものおじいちゃんに戻っていってくれて、私たち家族はスタッフの皆様のおかげということにしています。

利用者の方の中には、食事をしながらでも、誰にというわけでもなく怒鳴り散らす人もいて、楽しいご飯の時間も、戦々恐々と言った感じにもなりそうなところですが、そこはプロ。上手になだめて、おだてて、やっておられました。きっと、そんな和やかな雰囲気の中、おじいちゃんも元の性格を取り戻してくれたのでしょう。

簡素で、人数も少ない、小さなホームでしたが、そこがおじいちゃんの居心地のいいホームとなりました。おじいちゃんには素敵なマイホームが2つ。羨ましい話です。

良い老人ホームとの出会い

いま、私の祖母は老人ホームに入っています。
祖母は、少し気難しく介護をしている母はとても大変そうでした。
私も結婚して家を離れていたのですが、手伝える時は行ってました。
祖母は痴呆の始まりだったのか、性格がきつくなり母に八つ当たりばかりしていました。
その母が介護鬱になったと、父から連絡がありました。
ケースワーカーの方などと相談をして祖母を老人ホームに入れることにしました。
状況が状況なので、空きのある施設に優先して入れるようにしてもらいました。
でも、祖母は老人ホームに入らなければならないと分かってからは、また一段と荒れてしまい私たち家族にひどい事を言うようになりました。
やっと老人ホームが決まり、施設の方と会って色々話しました。
施設の方は母に「つらかったでしょう。一人で頑張られましたね」と言ってくださり母は泣いていました。
祖母の応対にも馴れたもので、私たち家族の事も気遣ってくださり、とても心強かったです。
今では、祖母も老人ホームにも馴染み会いに行くと喜んでくれます。
この老人ホームに出会えて本当に良かったです。

老人ホームに行くのが楽しみの祖母

母方の祖母は痛風で寝たきりの祖父をずっとお世話してきました。
私が幼い頃の記憶では祖父はいつも横たわっていたので、祖父が亡くなるまで何十年と祖母が介護をしていたことになります。
祖父がなくなった後、しばらくして出不精だった祖母が老人ホームに通うようになったと聞いて一瞬耳を疑いました。
実は出不精だったわけではなく、祖父を家に残して出歩くなんて祖母には考えられなかったのでしょう。
祖母は和裁が得意で、私が幼い頃には祖母が浴衣や着物を作ってくれたのを覚えています。
それでも、ある時期から目も悪くなったし、もう和裁はしないといってその後一切辞めていました。
ところが、老人ホームに通うようになってしばらくして、また縫い物をするようになったのです。
90歳近くなった祖母が手紙とともに老人ホームで作った巾着袋を郵送で送ってくれた時には本当に感動しました。
手紙にはホームに通うようになっていい友だちもできて毎日行くのが楽しみだと綴られています。
ずっと苦労してきた祖母が老後に楽しみを見いだせていることを聞いて何だか安心しました。